丈夫な体づくりのために大切なビタミンDのお話
さまざまな病気の予防として最近、注されている『ビタミンD』
骨粗しょう症など骨のトラブルだけでなく、冬になると流行する風邪やインフルエンザの予防にも関与していることがわかってきました。
意外と知られていないその働きや上手な摂り方を知り、風邪やインフルエンザに負けない体づくりを目指しましょう!
【ビタミンDとは?】
ビタミンDは、水に溶けにくく油脂に溶けやすい性質がある脂溶性のビタミンの一種です。
食材に含まれるビタミンDには、干ししいたけやきくらげなどのきのこ類に含まれるビタミンD2(植物由来)と、鮭などの魚類や卵などに含まれるビタミンD3(動物由来)があります。
また、ビタミンDは食材からだけではなく、紫外線に当たることにより皮膚でもつくることができます。
東京都内で夏に直射日光を30分浴びると、700~800IUのビタミンDが体内につくられるといわれています。(肌の露出度10%)
【ビタミンDの働きとは?】
① 骨や歯を丈夫にする
ビタミンDはカルシウムの吸収に必要なたんぱく質の合成を促し、腸管からのカルシウムの吸収を高め血液中のカルシウム濃度を高めます。
さらに血液中のカルシウムが骨や歯に沈着するのを助け、成長の促進や丈夫な骨や歯の形成、維持に働きます。
② 免疫機能を調節する
ビタミンDは体内に侵入したウイルスや細菌などに対して、過剰な免疫反応を抑制し必要な免疫機能を促進します。
このため、風邪やインフルエンザ、気管支炎や肺炎などの感染症の発症・悪化の予防にも関与することと言われています。
【ビタミンDに期待される働き】
研究が進められているビタミンDには、骨や歯を丈夫にしたり、免疫機能を調節したりするだけでなく、他にも様々な働きが期待されています。
● がん
● 糖尿病
● 花粉症などのアレルギー
● うつ病(特に季節性うつ)、統合失調症
● 自閉症
● 妊活
特に妊娠の成立にビタミンDが大きく関わっていることに注目が集まっています。
妊娠を望む女性は、妊活をする前からビタミンDを積極的に摂取することが推奨されます。
【ビタミンDを摂るには?】
① 適度な日光浴
ビタミンDは1日20分程度、日光に当たることで体内でつくることができます。
散歩やウォーキングなど、日中外に出て日光に当たる習慣をつくりましょう。
その際、日焼け止めなどを使用しUVカットをしている状態では、皮膚でビタミンDをつくることができないので注意が必要です。
② 食材からの摂取
ビタミンDを多く含む食品には、下記のようなものがあります。
● 干しのしいたけ(天日)
● きくらげ
● 鮭
● うなぎ
● いわし
● 卵黄
主に魚類に多く含まれているビタミンDですが、こうした魚類にはビタミンDの他にEPA・DHAなどのオメガ3系の脂質も多く含まれています。
そのため、積極的な魚類の摂取がおすすめです。
③ サプリメントでの摂取
なかなか日中、外出られない方や食材からの摂取が難しい方は、サプリメントで補うことも方法の一つです。
今年の冬はビタミンDをしっかり摂取して、冬を元気に過ごしましょう!